[geometry-ml:06802] 名古屋大学幾何学セミナー
kasuya @ math.nagoya-u.ac.jp
kasuya @ math.nagoya-u.ac.jp
2026年 5月 8日 (金) 09:42:56 JST
皆様、
名古屋大学の糟谷久矢です。
名古屋大学の幾何学セミナーの予定
https://www.math.nagoya-u.ac.jp/ja/research/calendar/data/1778124984-85.html
を以下にお知らせします。
皆様の参加をこころよりお待ちしております。
糟谷
2026/5/12、16:30~18:00、理学部A館 328セミナー室
講演者:楯 辰哉 (東北大学)
タイトル:全測地的ファイバーと可積分水平分布を持つリーマン沈め込みの水平ラプラス作用素のスペクトル幾何
要旨
Berard-Bergery と Bourguignon
により導入されたリーマン沈め込みに対する水平ラプラス作用素は,リーマン沈め込みのファイバーが全測地的である場合にラプラス作用素のスペクトル幾何学的な性質,特に計量の関数としての第一固有値の挙動を調べるのに用いられた.この設定は,Berard-Bergery,
Bourguignon
以降盛んに研究され,例えば最近では,成田知将氏によって,リッチ曲率に関する仮定のもとで計量の標準変分のスケールされた第一固有値が変分パラメータとともに発散することが示されるなど,現在でもスペクトル幾何学における主要な話題の一つである.
本講演では,ファイバーが全測地的という仮定だけではなく,水平分布が可積分であるという強い仮定をおいた場合を考察する.この設定では,リーマン沈め込みは局所的にリーマン直積となるため扱いやすいと想像されるが,それでも,例えば標準的な計量を無理数で傾けて得られるトーラスに対する水平ラプラス作用素のスペクトルは半直線であり固有値が稠密に分布するように,一般には単純ではない.最近この設定において,ある平坦束とその
twisted
Laplacian,そして砂田利一先生の結果を用いることで,先の標準変分のスケールされた第一固有値がこの状況でも無限大に発散する場合もあることや,Polymerakis
による被覆空間上のスペクトル解析の手法を用いることで,葉層構造の幾何解析において Kordyukov
により知られているスペクトル一致定理の,上記のような特殊な場合についてのより幾何学的な別証明などを得た.セミナーではこれらについて解説する.
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