[geometry-ml:05225] 東北複素解析セミナー (2023.7.5)

MATSUMURA Shin-ichi mshinichi0 @ gmail.com
2023年 6月 27日 (火) 16:36:12 JST


幾何学MLの皆様,

松村慎一(東北大, 理)です.

次回東北複素解析セミナーを以下のように開催いたします.お近くの方はお気軽にご参加ください.

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第61回 東北複素解析セミナー

日時:2023年7月5日(水)15:30 - 17:00
会場:東北大学情報科学研究科棟609室
講演者:石橋 典 氏(東北大学大学院理学研究科)
タイトル:Teichm\"uller and lamination spaces with pinnings
概要:Chekhov—Fockにより研究された点付き曲面のenhanced Teichm\"uller spaceは,
理想三角形分割に付随した非調和比によるパラメータ付けをもつ. このパラメータ付けは
現在ではFock—Goncharovのクラスター多様体の理論および量子(高階) Teichm\"uller理論
へと発展した重要なものである.
点付き曲面が境界をもつ場合, 境界上の辺には非調和比が自然には定義できない.
Goncharov—Shenのプレプリント (2019) では, G-局所系のモジュライ空間の設定において
次の点が指摘された: 境界上に”ピン留め”と呼ばれるデータを付加することにより, 境界辺上の
座標であってクラスター構造および境界辺での点付き曲面の貼り合わせと適合するようなものが
導入できる.
本講演ではGoncharov—Shenの構成をG=SL(2)の場合に双曲幾何の言葉で理解し,
“ピン留め付き”enhanced Teichm\"uller spaceを導入する. この空間上では境界辺にも
”非調和比”を定義することができ, 境界辺に沿った点付き曲面の貼り合わせに関して良い
振る舞いをする. この境界座標の導入により得られた, Pennerのlambda-長さを非調和比を
用いて表示する公式についても述べる. 時間が許せば, Thurston境界への拡張についても
言及したい.
  本講演の内容はプレプリント [arXiv:2212.14780] の内容に基づく.


ホームページ:
http://www.math.is.tohoku.ac.jp/~sugawa/TCAS/

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講演終了後に懇親会を予定しております.準備の都合上,参加を予定されている方は
事前に須川先生 (sugawa @ math.is.tohoku.ac.jp) までお知らせ頂ければ幸いです.

それでは,以上よろしくお願いいたします.
東北複素解析セミナー世話人 須川敏幸・松村慎一

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