[geometry-ml:04694] 千葉大学幾何学セミナーのお知らせ(5/27, 三松佳彦氏)

Masahiro FUTAKI futaki @ math.s.chiba-u.ac.jp
2022年 5月 13日 (金) 23:16:35 JST


幾何MLの皆様

千葉大学の二木と申します.
下記の要領で千葉大学幾何学セミナーを行いますので, ご案内申し上げます.
(重複して受け取られた場合はご容赦ください. )
本セミナーは対面で行い, 同時にzoomで配信します. 対面, オンラインいずれでの参
加を希望される場合でも, 下記のリンク先からご登録ください. 対面での参加は, セ
ミナー室の収容定員に達し次第締め切ります.

日時:2022年5月27日(金) 午後4時10分 - 午後5時10分
場所:千葉大学理学部1号館2階121教室

講演者:三松佳彦氏(中央大学)
題目:複素3変数カスプ特異点の Milnor fiber 上の Lefschetz fibration
アブストラクト:複素3変数の単純楕円特異点、及びカスプ特異点の Milnor fiber 
は正則ファイバーがT^2となる Lefschetz fibration (LF) を許容する。この LF の
構成と、その応用などについて述べる。
 LF は Milnor fibration に適合してS^1-パラメトリックに、即ち Milnor fibrati
on の全空間からの写像として定義できる。これより S^5 上の正則 Poisson 構造の
構成が得られる。
 カスプ特異点(x^p+y^q+z^r+xyz=0, 1/p+1/q+1/r<1)の中に拡張された意味での Arn
ol'd の strange duality の対となっているものたちが10組、14個ある。これらの対
からは K3 曲面からの LF が得られ、特に、K3 曲面の二つの Milnor fibers の和へ
の位相的な分解が得られる。余裕があれば Hirzebruch-Inoue 曲面との関係について
触れたい。
 Milnor fiber 上の LF の構成方法は二通り得られているが、何れも、接触構造を
構成・記述するために森淳秀らにより開発された S^5 上の「絶対値モーメントマッ
プ」がモデルとなっている。一方は直接 Lagrangian fibration としてモデルの大域
的な変形をするが、Hamilton 系の特異点の分類により易しく証明できる。もう一方
は特異点の近傍のみを変形するが、Lefschetz 型特異点の概念の考察を経由する。
 この講演は森淳秀氏(阪歯大)、児玉大樹氏(東北大/理研)、粕谷直彦氏(北大)との共同研究に基づき、概ねプレプリント https://arxiv.org/abs/2111.00749 の内容の概説である。

世話人:梶浦宏成, 二木昌宏

登録URL:https://docs.google.com/forms/d/1FdHe0z2wtphtc_ICGJIbH86txIeh7g0s8ZimCiUaurM/
セミナーのページ:https://sites.google.com/site/masahirofutaki/home/geometry-chiba

二木昌宏
Masahiro FUTAKI
Department of Mathematics and Informatics,
Graduate School of Science, Chiba University
1-33 Yayoi-cho, Inage, Chiba, 2638522 Japan



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