[geometry-ml:03984] 明治大学幾何学セミナー(2月17日)のお知らせ

吉田尚彦 takahiko @ meiji.ac.jp
2020年 2月 3日 (月) 11:22:17 JST


皆様

今年度,第2回目の明治大学幾何学セミナーを以下の要領で開催致しますのでお知らせ致します.

日程:2020年2月17日(月)16:30-18:00
場所:明治大学生田キャンパス 第二校舎6号館6718

講演者:山下 真由子 氏(京都大学)

講演題目:幾何学的量子化におけるスペクトル収束と変形量子化

概要: シンプレクティック多様体X上の関数のなすPoisson代数の表現を構成せよ, というの
が量子化の基本的な問題である. 幾何学的量子化では, X上に前量子化束を与え, さ
らにTXの偏極を与えることで, 表現空間となるべき量子ヒルベルト空間の列{H_k}_k
を得る. 偏極がKahler構造で与えられている場合はH_kはL^kの正則切断の空間, Lagr
angian ファイバー束(実偏極)で与えられている場合はk-Bohr-Sommerfeld 点でのL
^kの平行切断のなす空間となる.
本講演では, Kahler構造が実偏極に退化するときに, この量子ヒルベルト空間がどの
ようにふるまうか, という問題に対して, ラプラシアンのスペクトル収束の観点から
のアプローチ(服部広大氏(慶応大学)との共同研究)を解説する. d bar ラプラシア
ンのスペクトルが, そのような退化によって, k-Bohr-Sommerfeld点の個数だけ調和
振動子を直和したもののスペクトルに収束することを示す. 正則切断の空間がd bar
ラプラシアンの0固有空間であることに注意すると, ここから特に量子ヒルベルト空
間の収束が従う.
さらに時間が許せば, 現在進行中の研究である, 実偏極から得られる量子ヒルベルト
空間の列{H_k}_kを用いた, (strictな)変形量子化の新しい構成方法を解説する.
さらにKahler偏極によるBerezin-Toeplitz 変形量子化との関連についても触れる予
定である.


興味を持たれそうな方がおられましたら周知してくださいますと幸いです.皆様のご参加をお待ちしております.

幾何セミナーのホームページ:
http://www.isc.meiji.ac.jp/~takahiko/GeometrySeminar/index.html


吉田尚彦
明治大学理工学部数学科
Takahiko Yoshida
Department of Mathematics
School of Science and Technology
Meiji University

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