[geometry-ml:03703] 第18回応用特異点論ラボ・セミナーのお知らせ

izumiya @ math.sci.hokudai.ac.jp izumiya @ math.sci.hokudai.ac.jp
2019年 5月 12日 (日) 11:13:43 JST


幾何学分科会の皆様

北海道大学の泉屋です。応用特異点論ラボ・セミナーのお知らせです。

第18回応用特異点論ラボ・セミナーのお知らせ

応用特異点ラボのホームページ:
https://sites.google.com/site/appliedsingularitytheorylab (https://sites.google.com/site/appliedsingularitytheorylab)

講演者:寺本央 (北海道大学・電子科学研究所)

講演タイトル:特異点論によるバンド交差の幾何構造の分類、分岐解析およびその不変量の解析

日時:2019年 5月 24日(金)16:30〜18:00

場所:北海道大学・情報科学研究院・知識メデイアラボラトリー棟(VBL棟)2階 応用特異点ラボプロジェクト 206室

場所がこれまでと異なるのでご注意ください。VBL棟の地図は、以下の工学部の建物案内をご覧ください。

https://www.eng.hokudai.ac.jp/building/ (https://www.eng.hokudai.ac.jp/building/)

また、googlemapで北海道大学VBL棟と検索してもわかります。

工学部玄関側からとポプラ並木がわからの2つのルートがあります。理学部数学科から来る場合はポプラ並木の北半分を
通り、東側に向かいアグリフードセンターの横を(羊を眺めながら)通り抜けると工学部裏に到達します。そこにある4階建のビル(2つありますが
南の方のビル)です。外部からお出での場合は、大野池のすぐ北あたりのD棟と工学部本館の南玄関の間から西に向かって道なりに進むと、工学部の裏に出ます。
(現在は工事中で、その工事現場の向かいにあります)。建物の入り口は通常施錠されていますが、セミナーのある時は4時ごろから玄関を解錠する予定です。
それ以前に来館されて、建物が施錠されている場合は、建物入口の内線電話で203号室(泉屋、本多)へ連絡してください、中から解錠します。

講演アブストラクト:講演者らの包括的グレブナー系による特異点分類自動化アルゴリズムによりいろいろな状況の下でのバンド交差の幾何構造の分類、分岐解析およびその不変量の解析を行う。先に報告した結晶表面における時間反転対称性およびCnv (n = 3, 4, 6)の場合に加え、Cnv (n = 1, 2)およびCn (n = 1, 2, 3, 4, 6)の場合、および、時間反転対称性およびD3d対称性をもつ結晶内部のΓ点近傍での二つのある2次元既約複表現に属するバンド間の交差の分類、分岐解析を議論する。以上の分類は泉屋らによるK[rho(G)]同値に同変性を加えた同値関係における分類問題に帰着される。結晶表面におけるCn (n = 1, 2, 3, 4, 6)の場合には不変環がprimary invariantではなくsecondary invariantも持ち、接空間の代数構造等がCnvの場合に比べて若干複雑となる。結晶表面におけるCnまたはCnvのnが偶数の場合にはWinding numberが分類の不変量として定義される。これは固体表面の対称点周りでのスピンの巻き数に相し、表面に磁場をかけたときの応答性等に関係するものと期待される。また、結晶が時間反転対称性および空間反転対称性を持つ場合には、TKNN指数というトポロジカル指数が定義されるが、それはブロッホ波数空間でのTRIM (Time Reversal Invariant Momenta)点での占有バンドのパリティ固有値の積で定義される。D3d対称性を持つ場合にこのTRIMの一つである点でパリティ固有値が入れ替わる瞬間どのようなバンドの幾何構造の変化が起こりうるのかを上記の解析結果をもとに議論する。

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