[geometry-ml:03240] 立命館大幾何学セミナー(2/1)

Hiraku Nozawa hirakunozawa @ gmail.com
2018年 1月 19日 (金) 10:34:00 JST


幾何学分科会メーリングリスト各位,

立命館大学の野澤です.
2月1日(木)の立命館大学幾何学セミナーについて, お知らせいたします.
ぜひ奮ってご参加ください.

記

立命館大学幾何学セミナー

タイトル:Ricci ソリトンの幾何学
講演者:只野 誉氏(東京理科大)

日時:2018年2月1日(木) 16:00–17:30
会場:立命館大学びわこ・くさつキャンパス
   ウェストウィング7階 第一数学研究室
   (アクセス・キャンパスマップは下記のリンクをご参照ください。)

アブストラクト:
1980年代に R. S. Hamilton によって導入された Ricci フローは多様体上の標準計量の構成において大きな成功を収め,
微分幾何学において重要な位置を占めるものとなった。中でも G. Perelman による Poincar\’{e} 予想の解決や S.
Brendle と R. Schoen による微分可能球面定理の解決は記憶に新しい。 Riemann 多様体上の Ricci ソリトンは
Einstein 多様体の自然な一般化であるだけでなく, Ricci フローの自己相似解に対応し,
このフローの特異点モデルとして自然に現れる重要な研究対象である。Ricci ソリトンは数学のみならず超弦理論の AdS/CFT
対応においてもその重要性が指摘され, 近年活発に研究が行われている。本講演では初めに Riemann 多様体上の Ricci
ソリトンに焦点を当て, その基本的な性質を紹介した後, 講演者が得た結果についてお話ししたい。具体的には Einstein 多様体に対する
Bonnet-Myers の定理や Hitchin-Thorpe 不等式などの古典的な結果が Ricci
ソリトンに対してどの程度拡張出来るかをお話し、Ricci ソリトンに対する直径評価や Einstein 多様体と Ricci
ソリトンの間に成り立つ間隙定理を紹介する。さらに Ricci フロー理論の成功を契機として導入された佐々木-Ricci
ソリトンに対しても同様の考察を試みることで、佐々木-Ricci ソリトンに対する直径評価や佐々木-Einstein
多様体と佐々木-Ricci ソリトンの間に成り立つ間隙定理を紹介したい。

参考文献

[1] H. Tadano, Gap theorems for compact gradient Sasaki-Ricci
solitons, Internat. J. Math. 26 (2015), 1540009, 17 pages.

[2] H. Tadano, Remark on a diameter bound for complete Riemannian
manifolds with positive Bakry-\’{E}mery Ricci curvature, Diff. Geom.
Appl. 44 (2016), 136-143.

[3] H. Tadano, An upper diameter bound for compact Ricci solitons with
application to the Hitchin-Thorpe inequality, J. Math. Phys. 58
(2017), 023503, 8 pages.

[4] H. Tadano, Some Ambrose- and Galloway-type theorems via
Bakry-\’{E}mery and modified Ricci curvatures, Pacific J. Math. 294
(2018), 213-231.


会場へのアクセスマップ:
http://www.ritsumei.ac.jp/accessmap/bkc/
キャンパスマップ:
http://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=227632&f=.pdf

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野澤 啓
立命館大学 理工学部 数理科学科
〒525-8577 滋賀県草津市野路東1-1-1
立命館大学びわこ・くさつキャンパス
E-mail: hnozawa [at] fc.ritsumei.ac.jp
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