[geometry-ml:01974] 「ウィンタースクール離散可積分系・離散微分幾何チュートリアル 2014 」のご案内
Takashi SAKAI
sakai-t @ tmu.ac.jp
2014年 1月 26日 (日) 14:04:55 JST
幾何学分科会MLの皆様
九州大学の梶原健司先生よりウィンタースクール開催のご案内を
いただきましたのでお知らせ致します。
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「ウィンタースクール 離散可積分系・離散微分幾何チュートリアル2014」のご
案内
離散微分幾何は可視化や,離散的な幾何学的オブジェクトの変形を統制する新
しい数学的枠組みとして研究が進められており,産業技術と数理を結びうる分
野の一つとして期待されています.離散微分幾何では幾何学的オブジェクトの
整合性を保証する上で,離散可積分系の理論を基礎にして理論が構築されてい
ます.本ウィンタースクールでは,両分野の専門家を集めて新修士1年生レベル
を念頭に置いた入門講義を行います.多くの皆様の参加をお待ちしています.
<< 日時・場所 >>
日時: 2014年2月22日(土)〜2月23日(日)
場所:九州大学・伊都キャンパス・数理学研究教育棟(伊都図書館)3階・大講
義室1
<< 講演者,講演タイトルおよび概要 >>
・梶原 健司(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所)「可積分系入門」
可積分系の理論は可積分幾何や離散微分幾何の本質的な部分を支える骨組みで
ある. 可積分系の「解ける」という性質に注目し,そのメカニズムを体現する
τ函数,双線形方程式や補助線形問題などの本質的な構造について,「戸田格
子」を例にして入門講義を行う.
・筧 三郎(立教大学理学部)「離散可積分系入門」
1つの微分方程式に対応する差分方程式は無数にありうるが, 「可積分系」と
よばれる微分方程式系においては,元の微分方程式の 解の性質を保つような差
分方程式を作ることができる. 本講演では,戸田格子方程式を中心に,基本的
な考え方を紹介する.
・太田 泰広(神戸大学大学院理学研究科)「可積分系の厳密解とGram行列式」
様々な可積分系の解は,行列式を用いて簡潔に書くことができる. 解の行列式
表示には,Wronski行列式によるものとGram行列式によるものの二種類(および
それらの離散アナログ)が知られている. ここでは,Gram行列式を用いた計算
の技法を紹介し,可積分系の解を与えるのにGram行列式がどのように活用され
るのかを解説する.
・松浦 望(福岡大学理学部)「曲線の離散微分幾何」
平面曲線が伸び縮みせずに連続的に変形していく様子を考えます. そのような
変形(等周変形)の仕方はたくさんありますが, とくに曲率の値がソリトン方
程式にしたがって変化するような特別な場合が存在します. 平面曲線は曲率で
決まってしまうので,このソリトン方程式が曲線の等周変形を統制しているこ
とになります. 講演では,離散ソリトン方程式によって統制されるような離散
平面曲線の離散的等周変形について詳しくお話します.
・中屋敷 厚(津田塾大学)「可積分系のテータ関数解」
可積分系には,有理関数で記述される解(有理解),指数関数で記述される解
(ソリトン解)の他にリーマン面のテータ関数で記述される解があります.こ
の講義ではリーマン面と 多変数のテータ関数について簡単に説明した後,KP方
程式,KdV方程式を例にしてテータ関数解の作り方を解説する.
・井ノ口 順一(山形大学理学部)「可積分幾何入門」
曲面の離散微分幾何(差分幾何)を考えるためには, 曲面のもつ積分可能系とし
ての構造に着目する必要がある. この講義では,ガウス曲率一定曲面・平均曲
率一定曲面を題材に,曲面の積分可能系としての取扱いを解説する.
・小林真平(北海道大学大学院理学研究院)「離散可積分曲面論入門」
曲面の差分の方法はさまざま存在する.ここでは,曲面の積分可能系の構造に
着目した差分の方法を紹介する.また差分化された曲面(離散曲面)の基本的な
幾何学的性質についても解説する.
<< スケジュール >>
・2/22(土)
9:00 - 10:00 梶原 可積分系入門(1)
10:10 - 11:10 梶原 可積分系入門(2)
11:20 - 12:20 筧 離散可積分系入門(1)
12:20 - 13:30 << lunch break >>
13:30 - 14:30 筧 離散可積分系入門(2)
14:40 - 15:40 太田 可積分系の厳密解とGram行列式(1)
15:40 - 16:00 << coffee break >>
16:00 - 17:00 太田 可積分系の厳密解とGram行列式(2)
17:10 - 18:10 松浦 曲線の離散微分幾何(1)
・2/23(日)
9:00 - 10:00 松浦 曲線の離散微分幾何(2)
10:10 - 11:10 中屋敷 可積分系のテータ関数解(1)
11:20 - 12:20 中屋敷 可積分系のテータ関数解(2)
12:20 - 13:30 << lunch break >>
13:30 - 14:30 井ノ口 可積分幾何入門(1)
14:40 - 15:40 井ノ口 可積分幾何入門(2)
15:40 - 16:00 << coffee break >>
16:00 - 17:00 小林 離散可積分曲面論入門(1)
17:10 - 18:10 小林 離散可積分曲面論入門(2)
<< ご注意 >>
・参加には特に事前登録など必要ありません.気軽にご参加下さい.
・スケジュールが若干タイトになっています.天神・博多駅地区など福岡市内
中心部から伊都キャンパスまでは1時間程度かかりますので,交通手段などにつ
いて予めご注意下さい.伊都キャンパスまでの交通手段については
http://www.imi.kyushu-u.ac.jp/pages/map.html
を参考になさってください.
なお,本ウィンタースクールは以下の補助金の支援を受けて開催されます.
・科学研究費補助金 基盤研究B(23340037)
「離散可積分系と離散微分幾何による応用解析」(研究代表者:梶原 健司)
・文部科学省特別経費「大学院数学教育のインターナショナルスタンダード
ー国際社会がもとめる大学院レヴェル数学教育の構築と展開ー」
<< 問い合わせ先 >>
〒819-0395 福岡市西区元岡744
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所
梶原 健司
E-mail: kaji_at_imi.kyushu-u.ac.jp
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首都大学東京理工学研究科
数理情報科学専攻
酒井 高司
Tel : 042-677-2458
E-mail : sakai-t @ tmu.ac.jp
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