[geometry-ml:01427] 第 6 回阪大 - 阪市大‐神戸大 - 九大合同幾何学セミナー (GEOSOCK seminar)

大仁田 義裕 ohnita @ sci.osaka-cu.ac.jp
2012年 3月 12日 (月) 08:17:29 JST


皆様

阪大-阪市大‐神戸大-九大合同幾何学セミナー
GEOSOCK seminar (GEO=geometry, OS=Osaka University, OC=Osaka City  
University,
K=Kobe University&Kyushu University)

の第6回を以下の要領で開催しますので、ご案内申し上げます。
ご関心のある方々のご参加を大いに期待しております。

阪大-阪市大-神戸大-九大合同幾何学セミナー(第6回)
GEOSOCKセミナー:「幾何学と数理物理」
URL:http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/~ohnita/2011/GEOSOCKsem/ 
GEOSOCKsem120314-15.html

下記の事業の一環として,今年度も数学と物理の交流と学生・院生の数物系研究を奨励することを目的とする企画をもちます。
基礎的なことから講演して頂く予定です。数学研究所の若手派遣事業で派遣(予定含む)の院生・ポスドクによるショートトーク
(研究紹介,報告)も企画されます。分野問わず学生,院生,ポスドク研究者,教員,職員等ご関心のある方々,参加歓迎です。

援助:大阪市立大学 特色となる教育体制への支援事業 
平成23年年度戦略的教育経費「学生の自主的研究活動支援と数学的可視化による新たな数物系教育」
(代表 大仁田 義裕,理:数学)
後援:大阪市立大学数学研究所(OCAMI)

日時:2012年3月14日(水)10:00~15日(木)15:00
場所:大阪市立大学(杉本キャンバス)理学部棟3階 3040室(数学講究室)

 講演予定者:
松下 泰雄先生(滋賀県立大学大学院工学研究科 教授・工学研究科長)
森山 貴之先生(京都大学大学院理学研究科数学教室 GCOE特定助教)
橋本 義武先生(東京都市大学知識工学部自然科学科 教授,大阪市立大学数学研究所 客員教授)
安井 幸則先生(大阪市立大学理学研究科物理学教室 准教授)ほか

プログラム(予定、多少変更の可能性もあり):
14日(水)10:00~12:00 院生・ポスドク ショートトーク(各30分)
      (数学)森本 和輝(大学院学生),梅本悠莉子(大学院学生)
      (物理)松野 研(数学研究所員),伊形尚久(大学院学生)  
 13:30~14:30 松下
 14:50~15:50 森山(1)
 16:10~17:10 橋本(1)

15日(木) 9:00~ 9:30 松下
       9:30~10:30  森山(2)
      10:50~11:50  安井 
      13:20~14:20 橋本(2)
      14:30~      ディスカッション

講演タイトル・アブストラクト:
[ショートトーク]

森本和輝
タイトル:三重積L-函数の特殊値の代数性について
アブストラクト:$\mathrm{GL}(2)$の3つの正則保型形式から定まる3重積L-函数の特殊値の代数性について話す。古澤昌秋氏(大阪市 
大)との共同研究。

梅本悠莉子
タイトル:双曲Coxeter群のgrowth seriesについて
アブストラクト:一般に、有限生成群とその生成元集合が与えられると、それに付随してgrowth seriesと呼ばれる形式的ベキ級数が定義される。
また、双曲Coxeter群とは、双曲空間における鏡映群として表現されるCoxeter群のことであり、そのgrowth  
seriesは複素平面上の有理関数の
原点におけるベキ級数展開であることが知られている。本講演では特に、双曲空間内のCoxeter単体やCoxeterピラミッドの面に関する鏡映変換
で生成される群のgrowth  
functionやその極の分布について詳しく述べる。本研究は大阪市立大学大学院理学研究科小森洋平先生准教授との共同研究である。
また、「JSPS組織的な若手研究者等海外派遣プログラム」からの援助により実現したUniversity of Fribourg  
(スイス)のRuth Kellerhals教授のもとでの研究滞在についても触れたい。

松野 研
タイトル: Kaluza-Klein multi-black holes as five-dimensional vacuum solution
アブストラクト:  
ひねられたコンパクトな余剰次元を持ち、回転している多体ブラックホール解を調べた。この解は、5次元時空における真空解になっており,
余剰次元サイズ は、変化せず一定である。各々のブラックホールの地平線は,解析的で,レンズ空間の位相構造を持つことが分かった。

[招待講演]

松下泰雄先生
タイトル:「
-------------- next part --------------
4次元(++‐‐)計量の幾何学あれこれ:--- 存在条件、Walker geometry, Goldberg 予想、Spinor 解析 etc  
---」
アブストラクト:
(++‐‐)計量の4次元幾何学は、4次元の様々な構造と深く関係している。まず存在条件は、Donaldsonのフィールズ賞の結果(1983)の交 
点形式の分類に
よって確定させることができた(1989,1991)。また、概複素構造(J)と反概複素構造(J')の2つの存在と同値である。それはオイラー数など 
で記述される
トポロジカルな条件であることが分かった。(++‐‐)計量のEinstein-Kaehler空間は、Petean(1997)によって初めて1例が 
示されたが、任意の2次元調和関数
を使って構成する一般的方法を見つけた(2005)。Isotropic Kaehler  
構造という概念を1つの実例をもって提唱したが(2000)、ある程度の一般性を有する構造であること
が分かった(2005)。さらに、Goldberg予想(1969)について、8次元のニュートラル(+・・・+‐・・・‐)計量空間で初めて反例を示 
すことができた(2007)。
最近は、Spinor  
解析によって(++‐‐)計量の4次元幾何学を調べている。個々のトピックスには深入りせず、人との出会いなどもも含めて話をさせていただきたい。

森山 貴之氏
タイトル:“Special Legendrian submanifolds in toric Sasaki-Einstein  
manifolds (Part 1,2)”
アブストラクト:
佐々木多様体とは計量錐がケーラー多様体になるリーマン多様体の事であるが、更にこの錐がカラビ・ヤウ(リッチ平坦ケーラー)多様体になるとき、
佐々木・アインシュタイン多様体であるという。奇数次球面はその例であり計量錐として複素ユークリッド空間を持つ。この対応の下、カラビ・ヤウ錐における
特殊ラグランジュ錐は佐々木・アインシュタイン多様体にルジャンドル部分多様体を誘導する。これを特殊ルジャンドル部分多様体と呼び、奇数次球面におい 
ては
数多くの例が知られている。この講演ではトーリック佐々木・アインシュタイン多様体においていくつかの例をその構成を交えて紹介するつもりである。

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連絡先:大仁田 義裕
〒558-8585大阪市住吉区杉本3‐3‐138
大阪市立大学 大学院理学研究科 数学教室
TEL: 06-6605-2617 (研究室)
e-mail: ohnita @ sci.osaka-cu.ac.jp
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