[geometry-ml:00699] 共形場理論集中セミナーのご案内
Yuji Sano
yujixsano @ googlemail.com
2008年 7月 22日 (火) 13:45:29 JST
幾何学分科会メーリングリスト参加者のみなさま、
下記の共形場理論集中セミナーに関するメールを転送いたします。
重複された方はご容赦ください。
佐野友二
(IPMU)
%%%%%%%%%%%%%%
共形場理論集中セミナーのご案内
土屋昭博氏(IPMU)の最近の研究成果を, ご本人に泊まり込みで解説して
いただくセミナーを企画しました。
日時:2008年9月12日夕方(金)ー15日(月)
場所:富士Calm 人材開発センター富士研修所
山梨県富士吉田市新屋1400 tel 0555-22-5156
http://fujicalm.jp/
ご参加ご希望の方は7月31日までに
神保道夫
(東大, IPMU) jimbomic @ ms.u-tokyo.ac.jp
までご連絡下さい。なお収容人員の都合上、総人数が30名に達した段階で締め
切らせて頂きますのであらかじめご了承下さい。
- --------------------------- 講義予定 -------------------------------
講義のタイトル:$C_2$条件をみたす頂点作用素代数に付随した共形場理論
講義の概要:
1990年代始めまでに構成された共形場理論は,基本的に次の3つである。
(1) Virasoro 代数の極小系列
(2) Affine Lie 環の可積分表現
(3) Lattice Vertex Operator Algebra に associate した場合
いずれの場合も対応する頂点作用素代数の表現のつくる category は semi-
simple であり、simple objects の数は有限個となる。
この結果を、例えば Affine Lie 環の
Kacー脇本の許容表現に拡張しようとすると、すべてが破綻する。また、
KazhdanーLusztig による4部作、tensor structure
arising from Affine Lie algebra もこのような category に入っていない。
講演者は2000年代始めから永友清和氏と共に Zhu の $C_2$
有限性条件をみたす頂点作用素代数の表現論の基礎付けを行ない、対応するリー
マン面上の共形場理論の構成を行ない,更に Fusion Tensor
圏の成立の解明に務めてきた。部分的には松尾氏の協力も得て基礎付けを完成す
ることが出来た。このとき、表現のつくる Abelian
category は Artin かつ Noether であり simple objects の数は有限個となる。
しかし。abel 圏としては
semiーsimple ではない。このため、共形ブロックの因子化定理の定式化等、克
服すべき課題は沢山あった。
この共形場理論は、Log C.F.T. として物理学者により新たな展開が図られ始
めた。
目次:
(1)目的と結果
(2)$C_2$ 有限性条件をみたす頂点作用素代数の表現のつくる abel 圏
(3)リーマン面上の共形場理論、共形ブロックと因子化定理
(4)Fusion Tensor 圏も構成とその性質
(5)例 W(p)
Geometry-ml メーリングリストの案内