<!DOCTYPE html><html><head><meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8" /></head><body><div data-html-editor-font-wrapper="true" style="font-family: arial, sans-serif; font-size: 13px;"><div><div><div style="font-family: arial, sans-serif;font-size: 13px"> <signature></signature><br>幾何学メールリストの皆様<br><br>北海道大学(名誉教授)の泉屋です。この3月で退職して、自由の身になったので、<br>現在、北海道大学大学院理学研究院、国際数理連携教育推進センター内の数理連携教育推進室(室長;大本教授)内に<br>「応用特異点論ラボ」を組織し、その世話係を仰せつかっています。この「応用特異点論ラボ」は数学内外を問わず、すべての分野における、特異点論の応用を目指<br>し、年度ごとの重点目標を定め、「応用特異点論ラボ・セミナー」を開催することを当面の活動目標としています。今年度の重点目標は<p>1)物質科学への応用(スピントロニクス、光化学反応制御理論等)2)幾何学への応用 3)情報科学への応用<br>の3本立てで、その他、随時新たな応用の可能性を模索していく予定です。当面、大学からの予算はなにもなく、参加者の手弁当で活動していく予定<br>です。興味がある方は私(泉屋)までご連絡ください。まずは第1回応用特異点論ラボ・セミナーを開催しますのでお知らせします。<br><br>なお、「応用特異点論ラボ」のホームページを公開しました:<br><a href="https://sites.google.com/site/appliedsingularitytheorylab/">https://sites.google.com/site/appliedsingularitytheorylab/</a><br><br><br>2018年 北海道大学「応用特異点論ラボ」世話人:泉屋周一<br><br><br>%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%ここから%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%</p> <p align="left">第1回応用特異点論ラボ・セミナーのお知らせ</p> <p align="left">日時:2018年4月26日 16:30~18:00</p> <p align="left">場所:北海道大学・理学部3号館 3-210室</p> <p align="left">講演者:寺本 央(北海道大学・電子科学研究所)</p> <p align="left">講演タイトル:特異点論のBand-Engineeringへの応用<br>アブストラクト:固体のバンドの幾何学的構造は固体の電気伝導性等の物性を決める重要な構造である。近年、Dirac-cone engineeringと呼ばれる二つのバンドを衝突させ、バンドの幾何学的構造を変化させることで、物性を制御する試みが盛んにおこなわれている[1]。ここでのBand-Engineeringとは、以上のDirac-cone engineeringを含む、複数のバンドを衝突させることで、バンドの幾何学的構造を変化させ、それにより物性を変化させ制御することを指す。このBand-Engineeringでカギとなるのは、複数のバンドを衝突させることで、バンドの幾何学的構造がどのように変化するのかを理解することである。本講演では、バンド交差近傍のハミルトニアンを結晶点群と時間反転対称性の下、特異点論を用いることで微分位相幾何学的に分類し、その普遍開折を調べることで、バンドが衝突する際に起こりうる幾何学的変化を記述する包括的なリストを構築することを目標とする。ここで主要な役割を果たす特異点論の枠組みは、近年泉屋らにより研究されているK[\rho(G)]同値[2]に固体の対称性に起因する同変性を加えたものであり、一般的なK同値に比べ複雑なモジュライパラメータの構造が出現することが挙げられる。本研究では包括的グレブナー基底を用いることによりこのような複雑なモジュライパラメータを含む分類を組織的に行う理論的枠組みおよびSingularを用いた全自動プログラムを開発した。その結果、様々な対称性の下、extended-tangent spaceの余次元7程度までの包括的な分類のリストを得ることができた。本講演ではこちらの方の進捗状況に関しても説明する。<br>本研究は、土田旭、加葉田雄太朗、近藤憲治、泉屋周一、鍋島克輔、小松崎民樹(敬称略)との共同研究の成果である。<br>[1] K. Homma et al., Phys. Rev. Lett. 115, 266401 (2015).<br>[2] S. Izumiya, M. Takahashi, and H. Teramoto. in preparation; H. Teramoto, K. Kondo, S. Izumiya, M. Toda, and T. Komatsuzaki, J. Math. Phys. 58, 073502 (2017).</p> </div></div></div></div></body></html>