[geometry-ml:05736] 大阪大学幾何セミナー(6月17日)
Masataka Iwai
masataka.math @ gmail.com
2024年 6月 11日 (火) 16:26:22 JST
皆様
(重複してお受け取りの方はご容赦ください.)
大阪大学の岩井雅崇です. 大阪大学幾何セミナーのご案内をいたします.
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日時:
2024年6月17日(月) 13:30--15:00
場所:
大阪大学理学部E404講義室(豊中キャンパス)
講演者:
伊師 英之 (大阪公立大学)
タイトル:
有界領域上の等質ケーラー計量に付随するボホナー座標について
アブストラクト:
複素多様体 M上の実解析的ケーラー計量 gに対し,各点の周りでボホナー座標とよばれる標準的な複素座標系が
ユニタリ線型変換を除いて一意的に定義される.とくに複素領域のベルグマン計量に付随するボホナー座標は
ベルグマン座標とよばれ,領域の標準的な実現(代表領域実現)を与えるものとして知られている.一方, ケーラー計量 g
を保存する自己双正則写像からなる群が多様体 M に推移的に作用するとき g は等質ケーラー計量という.
等質ケーラー計量が定義されている複素有界領域は必然的に有界等質領域となり,上半平面の多次元化であるジーゲル領域と
正則同値になる.本講演ではジーゲル領域上の等質ケーラー計量に関するボホナー座標は野村隆昭によって定義されたケイリー変換と
一致すること,さらに甲斐千舟の結果により,ボホナー座標による像が凸であるならば領域は計量に関して対称空間となることを説明する.
これは「凸な有界等質領域は対称空間である」という Gindikin 予想に肯定的な証拠を与えるものといえる.
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今後のセミナー予定表: http://www4.math.sci.osaka-u.ac.jp/sembbs2/announce.cgi
皆様のご参加をお待ちしております.
大阪大学大学院理学研究科数学専攻
岩井雅崇
住所: 560-0043 大阪府豊中市待兼山町1-1
メールアドレス: masataka @ math.sci.osaka-u.ac.jp, masataka.math @ gmail.com,
iwai.masataka.sci @ osaka-u.ac.jp
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