[geometry-ml:03343] 第3回応用特異点論ラボ・セミナーのお知らせ

izumiya @ math.sci.hokudai.ac.jp izumiya @ math.sci.hokudai.ac.jp
2018年 5月 8日 (火) 12:44:40 JST


幾何学分科会関係者の皆様
	第3回応用特異点論ラボ・セミナーを開催しますのでお知らせします。

泉屋周一(北海道大学)
	第3回応用特異点論ラボ・セミナーのお知らせ 

	日時:2018年5月24日 16:30~18:00 

	場所:北海道大学・理学部3号館 3-210室 

	講演者:鍋島克輔(徳島大学・理工学研究部) 

	講演タイトル:包括的グレブナー基底系とμ-constant deformation に付随したb-関数の計算 

	アブストラクト:計算機代数(数式処理)の一つの利点は,パラメータ付きシステムを扱えることである.すなわち,システムのパラメータをパラメータとして記号処理が計算機代数の技術では可能である.計算機代数でパラメータをパラメータとして扱うための大きな道具は二つある.一つはQE (Quantifier Elimination) (限量記号消去法)でもう一つは,包括的グレブナー基底系(Comprehensive Gröbner system)である.本講演の前半では,包括的グレブナー基底系の紹介を行うと共に計算法を述べる.後半では,包括的グレブナー基底系を偏微分作用素環で用いることでパラメータ付きb-関数(Bernstein-Sato 多項式)が得られることを述べた後,応用としてパラ メータを持つ半擬斉次多項式のb-関数について考える.upper monomial にパラメータを持つ半擬斉次多項式はμ-constant な特異点の変形(位相的な不変量であるミルナー数が一定な変形)であるが,解析的不変量で あるb-関数はパラメータの値を連続的に変化させると不連続に変化する.μ-constantな変形に対して,b-関数がどのように変化するかを具体的に求めた論文として P. Cassou-Nogués (1986,1987)と加藤満生(1981,1982)がある.これらの論文ではx^5+y^4,x^7+y^6,x^7+y^5,x^9+y^4のμ-constantdeformation に対するb-関数の計算と結果が紹介されている.本講演では,吉永-鈴木が与えた特異点の分類表にある inner modality 2 の表にある半擬斉次多項式のb-関数を,包括的グレブナー基底系と種々のテクニックを用いて計算機を用いてすべて求めることができたことも報告する.本講演の後半は,田島慎一氏との共同研究である.

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