[geometry-ml:03084] 2017年9月28日(木) 立命館大学幾何学セミナーのご案内

TARAMA DAISUKE dtarama @ fc.ritsumei.ac.jp
2017年 9月 2日 (土) 16:18:47 JST


各位
(当メールを重複受信された際はご容赦ください)

立命館大学助教の多羅間大輔と申します.
下記の通り,9月28日(木)に立命館大学幾何学セミナーが行われますので,お知らせいたします.
皆様のご参加をお待ちいたしております.

当日16:45からは立命館大学数理科学科談話会が開催され,18:00~19:00には幾何学セミナーの講演者である松谷氏に「ものづくりの数学:21世紀製造業の危機と数学の役割」と題する講演も行っていただきます.
こちらにもご参加いただければと思います.

なお,当日夜には談話会と合同で懇親会も開催されますので,ご参加いただける場合は9月21日(木)までに多羅間までお知らせください.

どうぞよろしくお願いいたします.

多羅間 大輔


記


<<立命館大学幾何学セミナー>>

日時: 2017年9月28日(木) 15:00~16:30

タイトル: 部分多様体のDirac作用素と一般化Weierstrass関係式,そしてその異常項と指数

講演者: 松谷茂樹 (佐世保工業高等専門学校 数理情報)

アブストラクト:
3次元Euclid空間にはめ込まれた曲がった部分空間に,非相対論的量子力学の枠内で,粒子を閉じ込め,その量子効果を考察する研究は,微細な半導体素子の研究から端を発し始まった.その後,1980年代-90年代に,理論物理(特に物性基礎論)の枠内で広く研究されてきた.これらはSchrödinger方程式に関する偏微分方程式論と微分幾何との融合研究に当たるが,極限の取り方等,幾つか問題を孕んでいる.そこで講演者は,これを代数解析的な視点で再定式化することで,物理的直観に対応する結果を得た.同時に,この手法をDirac作用素に拡張することで,極小曲面のWeierstrass 関係式を一般化した一般化Weierstrass 関係式に対応すること,MKdV方程式などの逆産散乱法と関係する事などを示した.このDirac作用素を部分多様体のDirac作用素と呼んでいる.このDirac作用素の構成方法より,一般化Weierstrass関係式が,より一般次元のEuclid空間内にはめ込まれたSpin部分多様体に一般化できることを示した(Adv. Stud. Pure Math. 51 (2008) 259-283).更に,経路積分の枠組みではあるが,部分多様体が1, 2次元の場合,Dirac作用素の局所異常項(指数)を計算することで,構成したDirac作用素の大局情報が,normal束の位相的情報を取り出せることを示した.本講演では,これらのことを紹介する.


<<立命館大学数理科学科談話会>>

日時: 2017年9月28日(木) 16:45~19:00

講演① 16:45~17:45
タイトル: Bridge representation and small time approximation of transition density

講演者: Tai-Ho Wang (Baruch College, The City University of New York)

アブストラクト:
In this talk we present a bridge representation for the transition density of stochastic process driven by either standard Brownian motions or mixed Brownian and fractional Brownian motions. A small time approximation of the transition density is readily obtained by approximate the bridge representation by a single deterministic path, which in the classical case recovers the heat kernel expansion for diffusion processes. Applications of such small time approximations include small time asymptotics for prices and implied volatilities of European or Asian equity options as well as options on realized variance.

講演② 18:00~19:00
タイトル: 「ものづくりの数学:21世紀製造業の危機と数学の役割」

講演者: 松谷 茂樹 (佐世保工業高等専門学校 数理情報)

アブストラクト:
21世紀に入って計算技術の急速な発展に従い,産業構造が大きく変貌しようとしている.ドイツではこの変革を第四次産業革命と捉え,インダストリー4.0とする国家プロジェクトを提唱している.そのような流れの中,「20世紀を物理の世界と捉えるのに対して,21世紀を数学の世界」として「数学が社会の役に立つ」という見方が広がっている.しかしながら,「数学」という対象自身や「役に立つ」という語句の,各自のイメージが曖昧で,社会全体でそれらをどのように認知すればよいかが定まっていない.本講演では特に製造業を取り巻く現在進行している世界の状況と,そこでの現代数学(所謂,理学部数学科で学ぶ数学)の役割について,幾つかの例を交えて具体的に述べる.特に,複数の数学分野に跨る解析により,従来表現できなかった自然現象を表現できるようにすることを目指す先端数理解析の例を紹介する.


場所: 立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)
      ウェストウィング6階談話会室

      会場へのアクセス・キャンパスマップは以下をご覧ください↓
      http://www.ritsumei.ac.jp/accessmap/bkc/
      http://www.ritsumei.ac.jp/campusmap/bkc/
      http://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=227632&f=.pdf

懇親会: 談話会後,懇親会を行う予定です.
        懇親会参加希望の方は,9月21日(木)までに多羅間(dtarama [at] fc.ritsumei.ac.jp)までお知らせください.

問い合わせ先: 立命館大学理工学部数理科学科
               多羅間 大輔
               dtarama [at] fc.ritsumei.ac.jp



************************************
Daisuke TARAMA
Department of Mathematical Sciences
Ritsumeikan University
Address: 1-1-1 Nojihigashi,
Kusatsu, Shiga, 525-8577, Japan
Office: West Wing (WW) 503
E-mail: dtarama [at] fc.ritsumei.ac.jp
************************************

-------------- next part --------------
HTMLの添付ファイルを保管しました...
URL: <https://mail.math.nagoya-u.ac.jp/pipermail/geometry-ml/attachments/20170902/400c1b79/attachment.html>


Geometry-ml メーリングリストの案内