[geometry-ml:02802] 第15回岡シンポジウムの案内
Tohru Morimoto
morimoto_thr @ ybb.ne.jp
2016年 10月 18日 (火) 09:35:35 JST
何学メーリングリストの皆様
第15回岡シンポジウムの案内を転送いたします.
森本 徹
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第15回岡シンポジュウム
15th Oka Symposium
下記の通り第15 回岡シンポジュウムを開催致しますのでご案内申し上げます.
角田秀一郎 松澤淳一 吉川謙一
日時:2016年12月3日(土)〜4日(日)
場所:奈良市北魚屋西町 奈良女子大学理学部数学教室 新B棟4階 階段教室
プログラム:
12月3日(土) (開始時刻が例年と違います.ご注意ください)
11:00 - 13:00
竹腰見昭(関西大学)
タイトル:完備リーマン多様体の体積と非線形方程式の解の漸近挙動
アブストラクト:複素平面上に Gauss 曲率が上から負定数で押さえ
られる計量は存在しないという Liouville の結果は複素平面の関数論的、
複素微分幾何学的性質と深い関連をもつ。この結果は後に Ahlfors
により再発見され, さらに小平邦彦、小林昭七、Griffiths、Yau 等
によって多変数複素関数の理論へと展開されていくことになるのだが、
この講演の目的はこれらの結果が完備多様体の体積の増大度によって
統制されるという立場を紹介することである。
15:00 - 17:00
九後汰一郎(京都大学名誉教授,京都産業大学)
タイトル:K\"ahler商空間G/Hに対する超対称非線形表現ラグランジアン
アブストラクト:場の量子論において一般にglobal対称性Gが部分群Hに
自発的に破れた際には、破れた対称性の個数だけmassless 南部-Goldstone
(NG)ボソンが現れる。NG場$\phi _i$は等質空間G/Hをparametrizeする
座標と同定出来る。G/HへのG作用がNG場の「非線形変換」を与え、G不変な計量
$g_{ij}$を用いた$g_{ij}(\phi)\partial_\mu\phi^i\partial^\mu\phi^j$が
「非線形表現のラグランジアン」を与える。
この自発的破れが超対称な理論で起これば、NGボソンは超対称相棒のフェルミオ
ンを伴い、本質的に複素な「カイラル超場」をなす。一般に超対称な理論での
NGカイラル超場の「非線形表現ラグランジアン」は、K\"ahlerポテンシャルの超
空間上の積分で与えられる。坂東-蔵本-益川-上原は、NGカイラル超場を、
ある複素商空間$G^C/\hat H$をparametrizeする複素座標と同定するアイデアでこの
K\"ahlerポテンシャルの具体的構成法を見出した。
ここではG/H自体がK\"ahlerの場合に限ってこれを紹介し、その完全性を示す。
18:00 - 20:00
夕食会
12月4日(日)
10:30 - 12:30
吉川謙一(京都大学)
タイトル:正則捩率不変量
アブストラクト:第一チャーン類零の多様体に対してしばしば正則捩率を
用いて非自明な不変量を構成することが出来、それによりモジュライ空間上の
関数が与えられる。今回の講演では、対合付きK3曲面や3次元Calabi-Yau多様体
を例に、正則捩率不変量の構成とこれまで講演者が計算してきた具体例を紹介する。
14:00 - 16:00
村瀬元彦(カリフォルニア大学デイビス校)
タイトル:Quantization of Hitchin Spectral Curves and
Holomorphic Lagrangians
アブストラクト:The non-Abelian Hodge correspondence is a
diffeomorphism between the moduli space of stable G-Higgs
bundles on a compact Riemann surface C of genus greater
than 1, and the space of irreducible characters of the
fundamental group of C in G-representations. Here, G is
a complex simple Lie group. These two spaces have distinct
complex structures and are never biholomorphic. Recently,
a canonical biholomorphic map between particular holomorphic
Lagrangians, one on each side, is discovered (arXiv:1607.02172),
solving a conjecture of the physicist Davide Giotto.
In our solution, Kostant's "principal Three-Dimensional Subgroup”
of 1959, and "opers" of Beilinson and Drinfeld, play a crucial
role. Apparently, Kostant's TDS is responsible for quantization
of Hitchin spectral curves as opers. In this talk, I will explain
this process of quantization from the holomorphic point of view.
The talk is based on my joint work with Olivia Dumitrescu.
夕食会の会場は未定ですが,ご参加頂ける方は11月25日(金)までに下記に
ご一報頂ければ幸いです.なお,奈良市周辺のホテルは近年予約が取りにくく
なっておりますので,ご注意ください.
奈良市北魚屋西町 奈良女子大学理学部数学教室 松澤淳一
Phone: 0742-20-3361,e-mail:matsuzawa @ cc.nara-wu.ac.jp
このシンポジウムは一般財団法人数理科学振興会の助成を受けたものです.
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