[geometry-ml:02471] 岡シンポジュウム
Tsukamoto Chiaki
chiaki @ kit.ac.jp
2015年 10月 12日 (月) 14:50:45 JST
皆様
京都工芸繊維大学の塚本千秋です.
既にお目にされているかも知れませんが, 念の為,
岡シンポジュウムの御案内を転送致します.
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第14回岡シンポジュウム
日時:2015年12月5日(土)--6日(日)
場所:奈良市北魚屋西町 奈良女子大学理学部数学教室 新B棟4階 階段教室
プログラム:
12月5日(土)
13:30 - 15:30
堀健太郎(カブリ数物連携宇宙研究機構)
タイトル:双対性と圏同値
アブストラクト:場の量子論・弦理論の研究はこれまでしばしば数学的に
興味深い問題を提供して来た。特に、弦理論において重要な2次元(2,2)超
対称場の理論は2種類の圏の構造(ひとつは代数幾何的なもの、もうひとつ
はシンプレクティック幾何的なもの)を内包しており、その研究は数学と大
きく影響し合っている。そこでは「ミラー対称性」や「サイバーグ双対性」
といった双対性が現れ、連接層の導来圏、行列分解の圏、深谷圏、などの
間に成り立つべき様々な圏同値予想が導かれる。また、これらの圏に関す
る数学における結果は物理の新たな問題を生み出している。本講演ではこ
のような数学と物理の実りある相互作用について紹介したい。
16:00 - 18:00
藤木明(大阪大学名誉教授、京都大学数理解析研究所)
タイトル:コンパクト非ケーラー曲面のモジュライ空間について
アブストラクト:小平VII型曲面の(局所,大域)モジュライ空間の研究では,
代数ないしケーラー幾何学的方法の制約に対応して,非ケーラー特有の現象
が現れる.本講演では, weak-log-deformation の方法が,研究を一歩を進め
る役割を演じることを解説する.
18:30 - 20:30
夕食会
12月6日(日)
10:30 - 12:30
大島利雄(東京大学名誉教授、城西大学理学部)
タイトル:リーマン球面上の複素常微分方程式と多変数超幾何函数
アブストラクト:Gaussの超幾何を初めとするリーマン球面上のFuchs型
常微分方程式は,スペクトル型の観点から,その全貌が明らかにされた.
その全体にはKac-Moodyルート系のWeyl群が作用し,特にリジッドな方
程式は群の単一軌道となって,方程式の既約性や解の積分表示,接続公式
などが具体的に得られる.また,非リジッドな場合の分類から,高次元
Painleve方程式が得られて分類される.多くの結果は,不確定特異点を
持つ場合にも拡張される.リジッドで特異点が4点以上ある場合からは,
自然に多変数の超幾何函数が導かれ,それは古典的なAppellの超幾何函数
などを含むが,これらについても統一的な解析が可能になる.このような
最近の結果の概要をお話ししたい.
14:00 - 16:00
森本徹(奈良女子大学名誉教授,四日市大学関孝和数学研究所)
タイトル:巾零幾何・巾零解析の展開―幾何と微分方程式に対するKlein-
Cartan プログラムー
アブストラクト:1870年代Lieは連続群の理論を創始しKlein はErlangen
Programmeを発表した.そして非ユークリド幾何や射影幾何など異なった
種々の幾何を群の等質空間として統一的に捉える見方を与えた.1922年
Cartanはespace generaliseの考えを発表しリーマン幾何や射影微分
幾何など非等質な様々な幾何をも群論的に統一的に捉える方法を創出した.
この考えは長い揺籃時代を経てカルタン幾何として定式化され近年大きな
発展を見た.さて微分方程式に対してはどうだろうか.微分方程式のKlein
モデルは? そのCartan変形は? そしてその曲率は? これらの問いに答え
たい.そこにおいて巾零幾何と巾零解析の方法が中心的な役割を演じ,外
在的幾何と線形微分方程式,内在的幾何と非線形微分方程式が互に緊密に
関係し合う.
なお,夕食会の会場は未定ですが,ご参加頂ける方は11月27日(金)までに
下記にご一報頂ければ幸いです.
奈良市北魚屋西町 奈良女子大学理学部数学教室 松澤淳一
Phone: 0742-20-3361, e-mail:matsuzawa @ cc.nara-wu.ac.jp)
このシンポジウムはJSPS科研費(23340017)および一般財団法人数理科学
振興会の助成を受けたものです.
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塚本千秋@基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki @ kit.ac.jp
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