[geometry-ml:00714] 幾何学メーリングリストへの投稿

Nobuhiro Honda honda @ math.titech.ac.jp
2008年 8月 27日 (水) 19:57:03 JST


幾何学メーリングリストmoderator様

以下の記事を投稿いたします。
お手数をおかけしますがどうぞよろしくお願いいたします。

本多宣博(東京工業大学)

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関係各位

下記の要領で秋の学会前日(9月23日,秋分の日)に日本数学会 
市民講演会を開催しますのでお知らせします.
皆様奮ってご参加下さいます様お願い致します.
なお,この市民講演会のお知らせは,締め切りに間に合わなかった
ため,数学通信に同封の「学会プログラム」には掲載されていませ
んのでご注意ください.
会場案内などの詳しい情報は東工大数学専攻の学会ホームページ
http://www.math.titech.ac.jp/msj/index.html
をご覧下さい.

###################### 記 ####################

市民講演会
(於 東京工業大学大岡山キャンパス 西9号館デジタル多目
的ホール)

9月23日(火,祝)(秋季総合分科会の前日)14:00−16:30

14:00〜14:10 開会,挨拶

14:10〜15:10 講演:結び目の数学
今井 淳(首都大学東京大学院理工学研究科)

結び目とは、蝶結びとかかた結びといった、紐で作った結び目のこ
とです。数学で扱うときには、紐の両端をくっつけ、輪っかにして
考えます。すると、輪っか、つまり円周が3次元空間の中にどうよ
うに入っているか、というトポロジー(位相幾何学)の問題になり
ます。数学のいろいろな分野や数理物理学とも関連し、近年大変盛
んに研究されています。講演では、簡単な歴史、80年代から活発
に研究されている結び目不変量(結び目の違いの判定に使うことが
できます)、そしてDNAや高分子科学といった数学以外への応用
など、結び目理論の一端をご紹介したいと思います。

15:10〜15:30 休憩

15:30〜16:30 講演:素数からゼータの未来へ
黒川信重(東京工業大学大学院理工学研究科)

素数概念は2500年程昔のギリシャにおいて発見され、現代数学
に至るまで数学発展の原動力を与え続けている。素数をまとめ上げ
るものが、昨年生誕300周年を迎えたオイラーの発見したゼータ
である:自然数→《分解》→素数→《統合》→ゼータ。150年に
なる数学最大の難問リーマン予想はゼータの零点の問題であると同
時に素数分布の問題でもある。また、素数は現在の日常生活でもな
くてはならないものになっている。たとえば、ICカード(銀 
行、スイ
カ、パスモ、・・・)等のセキュリティの暗号の鍵は素数である。
この機会に、素数研究の歴史と未来を考えたい。





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