[geometry-ml:00270] 名工大ホモトピー論集会05−3  ( 3月19日 ( 土) 14:30〜21日 ( 祝) 18:50

南 範彦 norihikominami @ hotmail.com
2005年 3月 7日 (月) 11:00:06 JST


皆様、 

名工大ホモトピー論集会05−3 (3月19日(土)14:30〜
21日(祝)18:50 於: 名古屋工業大学2号館F2講義室)
のご案内 を申し上げます。 今回は京大基礎物理研の梶浦さん、
京大数理研の小西さん、名大多元の野原さんの3人の方々に、

梶浦 宏成: ホモトピー代数とその弦理論への応用について

小西由紀: Pole structure and Gopakumar-Vafa conjecture

野原 雄一: Lagrangian fibration の幾何とテータ関数

の題目にて、各々6時間の連続講演をしていただきます。 詳細は
pdfファイルとして添付いたしましたプログラムをご覧下さい。 多くの
方々のご参加をお待ちしております。

なお、今週3月9日(水)14:00〜3月10日17:00には同じく
名古屋工業大学2号館F2講義室において、名工大ホモトピー論
集会05−2を開催します。 これは田中祐二さん(名大多元)の
8時間にわたる連続講演

「高次元ゲージ理論と正則Casson不変量」

です。 こちらの方も多くの方々のご参加をお待ち しております。 

取り急ぎ、                     
                  南 範彦 


-------------------------------------------------------- 



\documentclass[12pt,a4j]{jarticle}
\usepackage{amsmath}
\usepackage{amsthm}
\usepackage{amscd}
\usepackage{amsxtra}
\usepackage{amssymb}
%\usepackage[cmtip,arrow]{xy}   % with Xy-pic installed
%\usepackage{pb-diagram,pb-xy}  % 
\pagestyle{empty}
%%%%%%%%%%%%%
\newcommand{\kouen}[2]{\noindent\makebox[3cm][r]{#1}\hspace{0.5cm}%
  \parbox[t]{12.2cm}{#2}}
%%%%%%%%%
\begin{document}
\begin{center}
  {\Huge
  \bf 名工大ホモトピー論集会05−3}
\end{center}
\vspace{10mm}

%\large

\noindent
\text{
文部科学省科学研究費基盤研究(B)(1)課題番号16340015(代表南範彦)
}
%\vspace{0.3mm}
\newline\noindent
による研究集会を開催致しますのでご案内申し上げます.

\vspace{3mm}

\begin{tabular}{ll}
日時\quad: & 2005年3月19日(土) $\sim$ \ 3月21日(祝) \\
会場\quad: & 名古屋市昭和区御器所町\\
\quad &  名古屋工業大学・2号館(正門正面に見える建物)・F2講義室(1階)
\end{tabular}
%\vspace{1cm}

\vspace{5mm}
・{\bf 名古屋工業大学ホームページのキャンパス案内:}
\linebreak
http://www.nitech.ac.jp/campus/index.htm
\newline
には、以下の情報へのリンクが張られています。\newline
1 所在地 (名工大近郊の地図による案内があります。), \newline
2 交通案内(主な公共交通機関の路線図と名工大までの経路の案内があります。),
\newline
3 建物配置図(名工大敷地内の建物の案内があります。)
%\vspace{3mm}

\vspace{5mm}

今回は以下の3人の方々に各々の題目にて
6時間ずつ連続講演をしていただきます:

{\Large
\begin{description}
\item[梶浦 宏成 (京都大学基礎物理学研究所)]\ \linebreak
ホモトピー代数とその弦理論への応用について
\item[小西由紀子 (京都大学数理解析研究所)]\ \linebreak
Pole structure and Gopakumar-Vafa conjecture
\item[野原 雄一 (名古屋大学大学院多元数理研究科)]\ \linebreak
Lagrangian fibration の幾何とテータ関数
\end{description}
}


%\pagebreak
\vspace{5mm}
\begin{center}
\text{\Large\bf プログラム} 
\end{center}

{
%\begin{table}
\begin{center}
\begin{tabular}{||c||c|c|c||}
\hline
\hline
 & 9:30-12:30 & 14:30-16:30 & 16:50-18:50 \\
\hline
\hline
3月19日(土) &  & 梶浦 & 小西 \\
\hline
3月20日(日) & 野原 & 梶浦 & 小西 \\
\hline
3月21日(祝) & 野原 & 梶浦 & 小西 \\
\hline
\hline
\end{tabular}
\end{center}
%\end{table}






\vspace{5mm}
各講演者の講演題目・アブストラクト・予備知識・参考文献等は
次のとおりです:

\section{梶浦 宏成}

{\large \bf Title : ホモトピー代数とその弦理論への応用について}
%候補2: Homotopy algebras and its application to string theory
%候補3: Homotopy algebras in (topological) string theory

%\hfill
% {\bf 京都大学基礎物理学研究所\quad 梶浦 宏成}


\vspace*{0.2cm}

ホモトピー代数の典型例である $A_\infty$代数は, もともと
基点付きループ空間に入る構造として, J.~Stasheff'63 により
導入されたが, 一方それは tree の開弦の理論の持つ一般的な
構造であるため, tree の開弦の理論を記述する枠組みとして
現在数理物理においていたる所で応用されている. 
本講演では, この $A_\infty$ 代数を始め, tree の閉弦の
持つ構造である $L_\infty$ 代数 (Lada-Stasheff'92), 
tree の開弦と閉弦の混在する系に対応する 
open-closed ホモトピー代数 (OCHA) (H.~K-Stasheff'04)
などを紹介し, それらの持つ一般的な性質, 具体例, 
及び弦理論への応用についてお話したい. 
特に, ミラー対称性などに関連する位相的弦理論への応用の一つとして, 
特異点理論と関係する Landau-Ginzburg 模型の持つホモトピー代数構造
についてお話したい. 


\subsection*{参考文献}


\vspace*{0.2cm}

ホモトピー代数と, それを記述するオペラッドの理論に関する
一般的な本としては

\vspace*{0.1cm}

\noindent
[1]\ \ 
%\bibitem{MSS}
M.~Markl, S.~Shnider, J.~Stasheff, \\
\ \ \ {\it Operads in algebra, topology and physics}, \\
\ \ \ Mathematical Surveys and Monographs, 96. \\
\ \ \ American Mathematical Society, Providence, RI, 2002. x+349 pp. 

\vspace*{0.1cm}

$A_\infty$代数に関する一般論とその開弦の理論, 特に
開弦の場の理論への応用については

\vspace*{0.1cm}

\noindent
[2]\ \ 
%\bibitem{thesis}
H.~Kajiura, \\
\ \ \ ``Noncommutative homotopy algebras associated with open strings,'' \\
\ \ \ doctoral thesis, Graduate School of Mathematical Sciences, 
Univ. of Tokyo, \\
\ \ \ arXiv:math.qa/0306332. 

\vspace*{0.1cm}

open-closed ホモトピー代数 (OCHA) については原論文

\vspace*{0.1cm}

\noindent
[3]\ \
%\bibitem{Kajiura:2004xu}
\ \ \ H.~Kajiura and J.~Stasheff, \\
\ \ \ 
``Homotopy algebras inspired by 
classical open-closed string field theory,'' \\
\ \ \ arXiv:math.qa/0410291.




\newpage


%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%



\section{小西由紀子}

{\large \bf Title : Pole structure and Gopakumar-Vafa conjecture}

\vspace*{0.2cm}

近年の発展で3次元トーリック・カラビヤウ多様体のグロモフ・ウィッテン
不変量の生成関数(正確には分配関数)が
トーリック・ファン(扇)の形に従ってskew-Schur 関数を
組み合わせた形で書けることが分かった。
一方、3次元カラビヤウ多様体についてはGopakumar-Vafa 予想と
呼ばれる、グロモフ・ウィッテン不変量に関する予想がある。
この予想は、ある整数性と多項式性が成り立つという予想である。
 
この講演ではトーリックカラビヤウ多様体がコンパクトトーリック曲面の
標準束になっている場合のGopakumar-Vafa 予想をとりあげる。
多項式性の証明について解説し、時間があれば整数性の証明を
説明する。
 
prerequisites:
1.対称多項式、特にSchur 関数
2.Free fermion 
3.Moebius 関数
 
これらについては必要事項は説明します。他に
 
4.グロモフ・ウィッテン不変量、
5.3次元カラビヤウトーリック多様体
 
について知っていると背景を理解するのに役立つと思います。
 
%参考文献: 
\subsection*{参考文献}

 
講演の内容について:
 
[1]. Yukiko Konishi,
`` Pole structure and Gopakumar-Vafa conjecture'',
Preprint math.AG/0411357
 
[2] Pan Peng,
``A simple proof of Gopakumar-Vafa conjecture 
for local toric Calabi-Yau manifolds'',
math.AG/0410540.
 
対称多項式について;
 
[2] I.G. Macdonald,
``Symmetric Functions and Hall Polynomials'', chapter1,
Second edition, 
The Clarendon Press, Oxford University Press (1995),
 
Free fermion について: 
(講演で使う記号は[3]のものです。)
 
[3] Andrei Okounkov,
``Infinite wedge and random partitions'', Appendix
Selecta Math. (N.S.) 7 (2001), no. 1, 57--81,
math.RT/9907127.
 
[4] N. Kawamoto, Y. Namikawa, A. Tsuchiya and Y. Yamada,
``Geometric Realization of Conformal Field Theory on Riemann Surfaces'',
Commun. Math. Phys. 116 (1998), 247-308.
 
[5] T. Miwa, M. Jimbo, E. Date ; translated by Miles Reid,
``Solitons : differential equations, symmetries and infinite dimensional 
algebras '', Cambridge University Press , 2000
 
Moebius 関数について:
 
岩波数学辞典

\newpage


%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%



\section{野原 雄一}

{\large \bf Title : Lagrangian fibration の幾何とテータ関数}

\vspace*{0.2cm}


Lagrangian fibration と, それに関わる話題をいくつか紹介することが
この講演の目的である.
大まかな内容は以下の通り:

1. Lagrangian fibration の基本的性質

2. 幾何学的量子化

3. Strominger-Yau-Zaslow によるミラー対称性

一番簡単な例であるアーベル多様体の場合には, テータ関数と自然に関係する.
このテータ関数と Lagrangian fibration の関係は, 幾何学的量子化や
ミラー対称性の言葉でも理解される.
このことを中心に話をする予定である.

\subsection*{参考文献}

\renewcommand{\labelenumi}{[\arabic{enumi}]}

全体を通して一般的な事柄について:

[1] 深谷賢治, シンプレクティック幾何学, 岩波書店.

テータ関数について:

[2] D. Mumford,
    {\it Tata lectures on theta. III},
    Progress in mathematics, 97, Birkhuser (1991).

ミラー対称性の今回の話に関わる部分:

[3] A. Strominger, S. Yau and E. Zaslow,
    {\it Mirror symmetry is T-duality},
    Nucl. Phys. B, 479 (1996), 243--259,
    hep-th/9606040.

[4] M. Gross,
    {\it Special Lagrangian fibrations I, II},
    alg-geom/9710006,\\  math.AG/9809072.

アーベル多様体のミラー対称性:

[5] A. Polishchuk and E. Zaslow,
  {\it Categorical mirror symmetry: the elliptic curve},
  Adv. Theor. Math. Phys. 2 (1998), 443--470, math.AG/9801119.

[6] K. Fukaya,
  {\it Mirror symmetry of Abelian varieties and multi-theta
  functions},
  J. Alg. Geom. 11 (2002), 393--512.


%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%



\section{名工大ホモトピー論集会05−2}

3月9日(水)14:00〜3月10日17:00に同じく
名古屋工業大学2号館F2講義室において、田中祐二さん(名大多元)
の8時間にわたる連続講演\linebreak
「高次元ゲージ理論と正則Casson不変量」が開催されます。


\vspace{3mm} 
{\bf 問い合わせ先}: 南 範彦  (名古屋工業大学・おもひ領域) 
nori @ nitech.ac.jp

\end{document}


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ファイル名: 名工大ホモトピー論集会05−3.pdf
型:         application/pdf
サイズ:     340003 バイト
説明:       無し
URL:        <https://mail.math.nagoya-u.ac.jp/pipermail/geometry-ml/attachments/20050307/1b15b062/attachment.pdf>


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